WordPressのバージョン確認方法|管理画面・ファイル・コマンド別に安全に調べる手順

はじめに

WordPressサイトを安全に運用するうえで、「今使っているWordPressのバージョンを確認すること」は基本中の基本です。

WordPressのバージョン確認は、管理画面から数クリックでできる場合もあれば、ログインできない状況でFTPやサーバー上のファイルを確認しなければならない場合もあります。また、SSHやWP-CLIが使える環境であれば、コマンドだけで素早く確認することも可能です。

この記事では、「ワードプレス バージョン確認」の方法を、管理画面・ファイル・コマンド・ソースコードの4つの視点から分かりやすく解説します。初心者の方でも安全に確認できるよう、編集してはいけないファイルや、確認後にやるべき更新前の準備についてもあわせて紹介します。

1. WordPressのバージョン確認で分かること

WordPressのバージョン確認をすると、現在利用しているWordPress本体がどのリリースなのかを把握できます。

たとえば「WordPress 6.8」「WordPress 7.0」のような番号が表示されます。この番号を確認することで、最新版に近い状態で運用できているのか、更新が必要なのか、テーマやプラグインとの互換性に注意すべきなのかを判断できます。

1-1. WordPress本体のバージョンとは何か

WordPress本体のバージョンとは、サイトの土台となるWordPressコアのリリース番号のことです。

WordPressは、主に以下の要素で構成されています。

種類役割
WordPress本体管理画面、投稿、固定ページ、ユーザー管理などの基本機能
テーマサイトの見た目やレイアウト
プラグインお問い合わせフォーム、SEO、セキュリティなどの追加機能
PHP・データベースWordPressを動かすサーバー側の環境

このうち、この記事で扱う「WordPressのバージョン確認」は、主にWordPress本体のバージョンを確認する方法です。

テーマやプラグインにもそれぞれバージョンがありますが、WordPress本体とは別物です。更新や不具合調査をするときは、本体・テーマ・プラグイン・PHPのバージョンを分けて確認することが大切です。

1-2. バージョン確認が必要になる主な場面

WordPressのバージョン確認が必要になる場面は、主に以下のようなケースです。

  • WordPressを最新版に更新すべきか判断したいとき

  • プラグインやテーマを導入する前に対応状況を確認したいとき

  • サイトに不具合が出て、原因を切り分けたいとき

  • 制作会社や保守会社に現在の環境を伝えるとき

  • セキュリティ対策として古いバージョンを使っていないか確認したいとき

  • サーバー移行やリニューアル前に環境情報を整理したいとき

特に、WordPressの更新後にプラグインが動かなくなったり、PHPのバージョン変更後にエラーが出たりすることがあります。そのため、トラブルが起きてから確認するのではなく、日頃から定期的にバージョンを把握しておくと安心です。

1-3. 古いバージョンを使い続けるリスク

WordPressの古いバージョンを使い続けると、次のようなリスクがあります。

まず大きいのが、セキュリティリスクです。WordPressは世界中で使われているため、脆弱性が見つかると攻撃対象になりやすい傾向があります。古いバージョンのまま放置していると、すでに修正済みの脆弱性を狙われる可能性があります。

次に、テーマやプラグインとの互換性の問題があります。新しいプラグインが古いWordPressでは正常に動作しなかったり、逆に古いプラグインが新しいPHP環境でエラーを起こしたりすることがあります。

さらに、管理画面の機能改善やパフォーマンス改善を受けられない点もデメリットです。WordPressは継続的に改善されているため、古いまま使うほど運用効率や表示速度の面で不利になることがあります。

1-4. 確認前に知っておきたい「本体・PHP・プラグイン」の違い

WordPressの不具合調査では、「WordPressのバージョン」と「PHPのバージョン」と「プラグインのバージョン」が混同されがちです。

それぞれの違いは以下のとおりです。

確認対象確認する目的
WordPress本体WordPress 7.0などコアが最新か、セキュリティ更新が必要か確認する
PHPPHP 8.3などサーバー環境がWordPressやプラグインに対応しているか確認する
テーマTwenty Twenty-Six 1.0などデザインやテンプレートの互換性を確認する
プラグインContact Form 7 〇.〇など機能追加部分の更新状況や不具合原因を確認する

WordPress公式のダウンロードページでは、PHP 8.3以上、MySQL 8.0またはMariaDB 10.6以上が推奨環境として案内されています。実際の運用では、WordPress本体だけでなく、PHPやデータベースのバージョンもあわせて確認しておくと安全です。

2. WordPressのバージョン確認方法はどれを選ぶべきか

WordPressのバージョン確認方法はいくつかあります。どの方法を選ぶべきかは、管理画面にログインできるか、サーバーにアクセスできるか、コマンド操作ができるかによって変わります。

初心者の方は、まず管理画面から確認する方法を試すのがおすすめです。管理画面に入れない場合は、FTPやサーバーのファイルマネージャーから確認します。エンジニアや保守担当者であれば、WP-CLIを使うと最も効率的です。

2-1. 管理画面にログインできる場合

管理画面にログインできる場合は、ダッシュボードから確認する方法がもっとも簡単です。

主な確認場所は以下です。

  • ダッシュボードの「概要」

  • 管理画面のフッター

  • 「WordPressについて」画面

  • 「ツール」内の「サイトヘルス」

  • 「ダッシュボード」内の「更新」

普段からWordPressを操作している人であれば、特別な知識がなくても確認できます。サイトを壊すリスクも低いため、最初に試すべき方法です。

2-2. 管理画面にログインできない場合

管理画面にログインできない場合でも、WordPressのバージョン確認は可能です。

たとえば、以下のような状況が考えられます。

  • ログインURLが分からない

  • パスワードを忘れた

  • 管理画面でエラーが出る

  • ホワイトスクリーンで表示されない

  • 管理者アカウントが使えない

この場合は、FTPソフトやレンタルサーバーのファイルマネージャーを使い、WordPressのファイルを直接確認します。具体的には、wp-includes/version.phpというファイル内にある$wp_versionの値を確認します。

ただし、ファイルを編集したり削除したりするとサイトが壊れる可能性があるため、閲覧だけにとどめることが重要です。

2-3. サーバーやFTPにアクセスできる場合

サーバーやFTPにアクセスできる場合は、WordPressの設置ディレクトリ内にあるファイルから確認できます。

この方法は、管理画面に入れないときや、複数のWordPressを管理しているときに便利です。

確認するファイルは、基本的に以下です。

wp-includes/version.php

このファイル内に、次のような記述があります。

PHP
$wp_version = '7.0';

この値が、そのWordPress本体のバージョンです。

サーバー内に複数のWordPressがある場合は、どのドメインの公開ディレクトリを見ているのかを必ず確認しましょう。別サイトのファイルを見てしまうと、実際の運用サイトとは違うバージョンを確認してしまう可能性があります。

2-4. SSH・WP-CLIが使える場合

SSHやWP-CLIが使える環境であれば、コマンドでWordPressのバージョン確認ができます。

代表的なコマンドは以下です。

Bash
wp core version

WP-CLIの公式ドキュメントでも、wp core versionはWordPressのバージョンを表示するコマンドとして説明されています。複数サイトを管理している場合や、保守作業を効率化したい場合に便利です。

また、SSHでファイルを直接確認する場合は、grepコマンドを使ってversion.php内の$wp_versionを確認することもできます。

2-5. 他人のサイトのバージョン確認で注意すべきこと

他人のサイトのWordPressバージョンを確認したい場合は、注意が必要です。

ブラウザのページソースやCSS・JSファイルのverパラメータから、公開されている範囲の情報を確認できることはあります。しかし、許可なく脆弱性スキャンをしたり、ログイン画面に攻撃的なアクセスをしたり、サーバー内部の情報を探ろうとしたりする行為は避けるべきです。

確認してよいのは、あくまで一般公開されているHTMLソースやファイルURLに表示されている範囲です。保守や調査目的で詳細な確認が必要な場合は、必ずサイト所有者の許可を得てから行いましょう。

3. 管理画面からWordPressのバージョンを確認する方法

管理画面にログインできる場合、WordPressのバージョン確認は非常に簡単です。ここでは、管理画面から確認する代表的な方法を紹介します。

3-1. ダッシュボードの「概要」で確認する

もっとも分かりやすい方法は、ダッシュボードの「概要」から確認する方法です。

手順は以下のとおりです。

  1. WordPress管理画面にログインする

  2. 左メニューの「ダッシュボード」を開く

  3. 画面内の「概要」ボックスを確認する

  4. 「WordPress 〇.〇」などの表示を見る

「概要」には、投稿数や固定ページ数、コメント数などと一緒にWordPressのバージョンが表示されることがあります。

ただし、管理画面の表示設定や権限、カスタマイズ状況によっては、概要ボックスが非表示になっている場合があります。

3-2. 管理画面のフッターで確認する

WordPress管理画面の右下または下部フッターに、現在のバージョンが表示される場合があります。

たとえば、管理画面の下部に以下のような表示が出ます。

バージョン 7.0

この方法は、投稿編集画面やプラグイン画面など、管理画面内のさまざまなページで確認できることがあります。

ただし、最新版ではない場合に「WordPress 〇.〇が利用可能です」といった更新案内が表示されることもあります。その場合は、現在のバージョンと更新可能なバージョンを混同しないように注意してください。

3-3. 「WordPressについて」画面で確認する

管理画面には、「WordPressについて」画面があります。

以下のようなURLでアクセスできる場合があります。

https://example.com/wp-admin/about.php

この画面では、現在のWordPressのバージョンや、そのバージョンで追加された機能の概要を確認できます。

管理画面にログインした状態で、上記のabout.phpにアクセスすると、現在利用しているWordPressの情報が表示されます。

ただし、権限や環境によってアクセスできない場合もあるため、見られない場合はダッシュボードやサイトヘルスから確認しましょう。

3-4. 「サイトヘルス」から詳細情報を確認する

WordPressの管理画面では、「サイトヘルス」から環境情報を確認できます。

手順は以下です。

  1. 管理画面にログインする

  2. 左メニューの「ツール」をクリックする

  3. 「サイトヘルス」を開く

  4. 「情報」タブをクリックする

  5. 「WordPress」や「サーバー」の項目を確認する

サイトヘルスでは、WordPress本体だけでなく、PHPのバージョン、データベース、テーマ、プラグインなどの情報も確認できます。

制作会社やサーバー会社に問い合わせるときは、サイトヘルスの情報が役立つことがあります。バージョン確認だけでなく、サイト全体の環境確認にも使える便利な機能です。

3-5. バージョン表示が見つからないときの対処法

管理画面にログインしてもバージョン表示が見つからない場合は、以下を確認してください。

  • ダッシュボードの表示オプションで「概要」が非表示になっていないか

  • 管理者権限のアカウントでログインしているか

  • 管理画面のフッターがカスタマイズされていないか

  • セキュリティ系プラグインでバージョン表示が隠されていないか

  • WordPressの管理画面自体が独自にカスタマイズされていないか

それでも確認できない場合は、次に紹介するファイルからの確認方法を試してください。

4. ファイルからWordPressのバージョンを確認する方法

管理画面にログインできない場合や、より確実にWordPress本体のバージョンを確認したい場合は、ファイルから確認します。

この方法では、WordPressのコアファイルを直接開きます。ただし、ファイルの編集は不要です。誤って保存・削除しないように注意しながら進めましょう。

4-1. FTP・ファイルマネージャーで確認する流れ

ファイルから確認する基本の流れは以下です。

  1. FTPソフトまたはレンタルサーバーのファイルマネージャーにログインする

  2. WordPressが設置されているディレクトリを開く

  3. wp-includesフォルダを開く

  4. version.phpを探す

  5. ファイルを閲覧する

  6. $wp_versionの値を確認する

WordPressの設置ディレクトリには、通常以下のようなファイルやフォルダがあります。

wp-admin
wp-content
wp-includes
wp-config.php
index.php

この中のwp-includesフォルダに、バージョン情報を含むversion.phpがあります。

4-2. wp-includes/version.phpを開く

確認するファイルは以下です。

wp-includes/version.php

FTPソフトを使っている場合は、ファイルをダウンロードしてテキストエディタで開く方法があります。レンタルサーバーのファイルマネージャーを使っている場合は、ブラウザ上でファイルを表示できることもあります。

ここで重要なのは、「編集」ではなく「閲覧」することです。

特に初心者の方は、ファイルマネージャーで開いたあとに不要な文字を追加したり、文字コードを変えて保存したりしないよう注意してください。

4-3. $wp_versionの記述を確認する

version.phpを開くと、以下のような記述があります。

PHP
$wp_version = '7.0';

この'7.0'の部分が、現在インストールされているWordPress本体のバージョンです。

実際には、環境によって以下のように表示されます。

PHP
$wp_version = '6.8.2';
PHP
$wp_version = '7.0';

この値をメモしておけば、プラグインの対応状況確認や保守会社への連絡時に役立ちます。

4-4. ファイルを編集・削除しないための注意点

version.phpはWordPress本体の重要なファイルです。バージョンを確認するだけなら、編集する必要はありません。

以下の操作は避けてください。

  • $wp_versionの数字を書き換える

  • version.phpを削除する

  • wp-includesフォルダ内のファイルを移動する

  • 文字コードを変えて上書き保存する

  • 内容が分からないままコアファイルを編集する

$wp_versionの数字を書き換えても、WordPressが本当にアップデートされるわけではありません。表示だけを変えてしまうと、管理画面や更新処理に不整合が起きる可能性があります。

WordPressを更新したい場合は、管理画面の更新機能、WP-CLI、または安全なアップデート手順を使いましょう。

4-5. 複数のWordPressがある場合の確認ポイント

サーバー内に複数のWordPressがある場合、確認するディレクトリを間違えないことが重要です。

たとえば、以下のような構成になっていることがあります。

/public_html/
/public_html/example.com/
/public_html/test.example.com/
/public_html/old-site/

この場合、現在公開中のサイトがどのディレクトリに対応しているかを確認してからversion.phpを見ましょう。

確認ポイントは以下です。

  • 対象ドメインのドキュメントルートはどこか

  • サブドメインやテスト環境を見ていないか

  • 古いバックアップフォルダを見ていないか

  • wp-config.phpのデータベース情報が対象サイトと一致しているか

  • 管理画面のURLとファイルの設置場所が一致しているか

制作会社が作ったテスト環境や、過去のバックアップが同じサーバー内に残っていることもあります。間違ったWordPressのバージョンを確認しないよう注意しましょう。

5. コマンドでWordPressのバージョンを確認する方法

SSH接続やWP-CLIが使える場合は、コマンドでWordPressのバージョン確認ができます。

複数サイトを管理している場合や、保守作業を自動化したい場合は、管理画面を開くよりもコマンドのほうが効率的です。

5-1. WP-CLIで確認する方法

WP-CLIとは、WordPressをコマンドラインから操作できるツールです。

管理画面を開かなくても、以下のような操作ができます。

  • WordPress本体のバージョン確認

  • WordPress本体の更新

  • プラグインの一覧表示

  • プラグインの更新

  • テーマの確認

  • ユーザー管理

  • データベース操作

WP-CLIは、WordPressをブラウザなしで管理できるコマンドラインインターフェースです。公式のコマンド一覧にも、WordPress本体を管理するwp coreコマンド群が掲載されています。

5-2. wp core versionコマンドの使い方

WordPressのバージョン確認には、以下のコマンドを使います。

Bash
wp core version

実行例は以下です。

Bash
$ wp core version
7.0

注意点として、コマンドはWordPressがインストールされているディレクトリで実行する必要があります。

たとえば、WordPressが/home/user/public_htmlにある場合は、以下のように移動してから実行します。

Bash
cd /home/user/public_html
wp core version

別の場所から実行する場合は、--pathオプションを使う方法もあります。

Bash
wp core version --path=/home/user/public_html

管理画面に入れない場合でも、SSHとWP-CLIが使えればバージョンを確認できます。

5-3. SSHでversion.phpを確認する方法

WP-CLIが使えない場合でも、SSHでサーバーに接続できるならversion.phpを確認できます。

まず、WordPressの設置ディレクトリに移動します。

Bash
cd /home/user/public_html

次に、version.phpを表示します。

Bash
cat wp-includes/version.php

ただし、catで表示するとファイル全体が流れて見づらいことがあります。その場合は、次のgrepコマンドを使うと便利です。

5-4. grepコマンドでバージョンを確認する方法

grepを使うと、$wp_versionが書かれている行だけを抽出できます。

Bash
grep "wp_version" wp-includes/version.php

実行例は以下です。

Bash
$wp_version = '7.0';

より対象を絞りたい場合は、以下のように検索できます。

Bash
grep "\$wp_version" wp-includes/version.php

$はシェルで特別な意味を持つため、バックスラッシュでエスケープするか、シングルクォートで囲むと安全です。

Bash
grep '$wp_version' wp-includes/version.php

コマンド操作に慣れている場合は、この方法がシンプルで確実です。

5-5. コマンドで確認できないときの原因

コマンドでWordPressのバージョン確認ができない場合、以下の原因が考えられます。

エラー・状況主な原因
wp: command not foundWP-CLIがインストールされていない
This does not seem to be a WordPress installationWordPressの設置ディレクトリで実行していない
権限エラーが出る実行ユーザーにファイル読み取り権限がない
PHP関連のエラーが出るサーバーのPHP環境に問題がある
期待したバージョンと違う別のWordPressディレクトリで実行している

まずは、現在のディレクトリを確認しましょう。

Bash
pwd
ls

wp-adminwp-contentwp-includesが表示されれば、WordPressの設置ディレクトリである可能性が高いです。

6. サイトのソースコードからWordPressのバージョンを確認する方法

管理画面やサーバーにアクセスできない場合でも、サイトの公開ソースからWordPressのバージョンらしき情報を確認できることがあります。

ただし、この方法は必ずしも正確ではありません。セキュリティ対策やテーマの設定によって、バージョン情報が非表示になっている場合もあります。

6-1. ブラウザのページソースで確認する

ブラウザでサイトを開き、ページソースを表示します。

主な操作方法は以下です。

  • Windows:Ctrl + U

  • Mac:command + option + U

  • 右クリックして「ページのソースを表示」

ソースコードが表示されたら、ページ内検索で以下の文字列を探します。

generator

または、

wp-
ver=

などで検索すると、WordPress関連の記述が見つかることがあります。

6-2. generatorタグを確認する

WordPressサイトでは、以下のようなgeneratorタグが表示される場合があります。

HTML
<meta name="generator" content="WordPress 7.0" />

この場合、content="WordPress 7.0"の部分から、WordPressのバージョンを推測できます。

ただし、セキュリティ系プラグインやテーマのカスタマイズによって、このタグが削除されていることもあります。また、キャッシュの影響で古い情報が残っている可能性もあります。

そのため、generatorタグで確認できたとしても、確実な情報として扱うより、参考情報として見るのが安全です。

6-3. CSS・JSファイルのverパラメータを確認する

ページソース内のCSSやJavaScriptファイルに、以下のようなverパラメータが付いていることがあります。

HTML
<link rel="stylesheet" href="https://example.com/wp-includes/css/dist/block-library/style.min.css?ver=7.0" />
HTML
<script src="https://example.com/wp-includes/js/jquery/jquery.min.js?ver=3.7.1"></script>

このver=7.0のような値から、WordPress本体のバージョンを推測できる場合があります。

ただし、注意点があります。

verパラメータは、必ずしもWordPress本体のバージョンとは限りません。プラグインやテーマ、ライブラリのバージョンが表示されている場合もあります。

たとえば、jquery.min.js?ver=3.7.1のような表示は、WordPress本体ではなくjQueryのバージョンを表している可能性があります。

6-4. ソースコードで確認できないケース

ソースコードからWordPressのバージョン確認ができないケースも多くあります。

主な理由は以下です。

  • generatorタグが削除されている

  • セキュリティ系プラグインでバージョン情報が隠されている

  • テーマ側で出力を制御している

  • キャッシュプラグインでHTMLが圧縮されている

  • CDNでファイルURLが書き換わっている

  • WordPress本体のバージョンではなく、テーマやプラグインのバージョンだけが表示されている

このような場合、ソースコードだけで正確に判断するのは困難です。

自分のサイトであれば、管理画面、ファイル、WP-CLIのいずれかで確認するほうが確実です。

6-5. 外部公開されるバージョン情報のセキュリティリスク

WordPressのバージョン情報が外部に公開されていると、攻撃者にヒントを与える可能性があります。

たとえば、古いWordPressを使っていることが分かると、そのバージョンに存在する既知の脆弱性を狙われるリスクがあります。

ただし、バージョン情報を隠すだけで安全になるわけではありません。もっとも重要なのは、WordPress本体・テーマ・プラグインを適切に更新し、不要なプラグインを削除し、強固なパスワードや二段階認証などの基本対策を行うことです。

バージョン情報を隠すことは補助的な対策であり、更新管理の代わりにはなりません。

7. WordPressのバージョン確認後にやるべきこと

WordPressのバージョン確認ができたら、そこで終わりではありません。

確認後は、現在のバージョンが安全に使える状態か、更新が必要か、更新する場合にどのような準備が必要かを判断しましょう。

7-1. 最新版かどうかを確認する

まず、現在のWordPressが最新版かどうかを確認します。

管理画面にログインできる場合は、以下から確認できます。

ダッシュボード > 更新

ここで「WordPressの新しいバージョンがあります」と表示されていれば、更新が必要です。

また、WordPress.orgのダウンロードページやリリースアーカイブでも最新リリースを確認できます。2026年6月時点では、WordPress公式のリリースアーカイブでWordPress 7.0が最新リリースとして案内されています。

ただし、この記事を読んでいる時点では新しいバージョンが公開されている可能性があります。必ず管理画面または公式サイトで最新情報を確認してください。

7-2. バージョンアップ前にバックアップを取る

WordPressを更新する前には、必ずバックアップを取りましょう。

バックアップすべき主な対象は以下です。

対象内容
ファイルWordPress本体、テーマ、プラグイン、画像など
データベース投稿、固定ページ、設定、ユーザー情報など
wp-config.phpデータベース接続情報や重要設定
.htaccessパーマリンクやリダイレクト設定

更新作業は通常スムーズに完了しますが、テーマやプラグインとの相性によって不具合が出る可能性があります。

バックアップがあれば、万が一エラーが出ても復旧しやすくなります。

7-3. PHP・テーマ・プラグインの対応状況を確認する

WordPress本体を更新する前に、PHP・テーマ・プラグインの対応状況も確認しましょう。

特に注意したいのは以下です。

  • 使用中のPHPが古すぎないか

  • テーマが最新のWordPressに対応しているか

  • 重要なプラグインが更新されているか

  • 長期間更新されていないプラグインがないか

  • 有料テーマや有料プラグインのライセンスが有効か

WordPress本体だけを更新しても、古いテーマやプラグインが原因でエラーが出ることがあります。

特にECサイト、会員サイト、予約サイトなど、機能が複雑なWordPressでは、事前確認を丁寧に行うことが重要です。

7-4. ステージング環境で動作確認する

本番サイトをいきなり更新するのが不安な場合は、ステージング環境で先に動作確認しましょう。

ステージング環境とは、本番サイトとは別に用意したテスト用の環境です。

確認すべきポイントは以下です。

  • トップページが正常に表示されるか

  • 投稿ページや固定ページが表示されるか

  • お問い合わせフォームが送信できるか

  • 管理画面にエラーが出ないか

  • 決済機能や予約機能が動くか

  • レイアウト崩れがないか

  • プラグインの設定が保持されているか

企業サイトや集客用サイトでは、更新による不具合が売上や問い合わせ数に影響することがあります。重要なサイトほど、ステージング環境での確認をおすすめします。

7-5. 更新後に不具合がないか確認する

WordPressを更新したあとは、必ずサイト全体を確認しましょう。

最低限、以下をチェックします。

  • トップページ

  • 主要な固定ページ

  • 投稿ページ

  • お問い合わせフォーム

  • 管理画面

  • メニュー

  • 画像表示

  • スマホ表示

  • ログイン・ログアウト

  • プラグインの主要機能

また、キャッシュプラグインやCDNを使っている場合は、更新後にキャッシュを削除してから確認しましょう。

古いキャッシュが残っていると、更新後の状態が正しく確認できないことがあります。

8. WordPressのバージョン確認でよくあるトラブル

WordPressのバージョン確認は基本的には簡単ですが、環境によってはうまく確認できないことがあります。ここでは、よくあるトラブルと対処法を紹介します。

8-1. 管理画面にログインできない

管理画面にログインできない場合は、以下を確認してください。

  • ログインURLが正しいか

  • ユーザー名またはメールアドレスが正しいか

  • パスワードが正しいか

  • セキュリティプラグインでログインURLが変更されていないか

  • サーバー障害が起きていないか

  • PHPエラーで管理画面が表示されていないか

ログインできない状態でも、FTPやファイルマネージャーにアクセスできれば、wp-includes/version.phpからバージョン確認できます。

無理にログインを試行し続けると、セキュリティプラグインによってロックされる場合があります。ログインできないときは、サーバー側から確認する方法に切り替えましょう。

8-2. 「概要」やフッターにバージョンが表示されない

管理画面の「概要」やフッターにバージョンが表示されない場合、次のような原因が考えられます。

  • 表示オプションで概要が非表示になっている

  • 管理画面がカスタマイズされている

  • ユーザー権限が不足している

  • セキュリティ対策でバージョン表示が隠されている

  • 管理画面の一部がプラグインで変更されている

この場合は、以下の方法を試してください。

ツール > サイトヘルス > 情報

または、

wp-includes/version.php

を確認します。

管理画面に表示されていなくても、WordPress本体のファイルにはバージョン情報が含まれています。

8-3. version.phpが見つからない

version.phpが見つからない場合は、見ている場所がWordPressの設置ディレクトリではない可能性があります。

WordPressの設置ディレクトリには、通常以下があります。

wp-admin
wp-content
wp-includes

この3つのフォルダが見つからない場合、別の階層を見ているかもしれません。

確認すべきポイントは以下です。

  • ドメインの公開フォルダを開いているか

  • サブディレクトリにWordPressが入っていないか

  • サブドメイン用のフォルダを見ていないか

  • バックアップフォルダや旧サイトを見ていないか

  • レンタルサーバーのドキュメントルート設定がどうなっているか

それでも分からない場合は、レンタルサーバーの管理画面で対象ドメインの公開ディレクトリを確認しましょう。

8-4. WP-CLIコマンドが使えない

wp core versionを実行しても使えない場合、まずWP-CLIが利用できる環境か確認します。

以下のコマンドを実行します。

Bash
wp --info

WP-CLIが入っていない場合は、wp: command not foundのようなエラーが出ます。

また、WordPressの設置ディレクトリではない場所で実行すると、次のようなエラーが出ることがあります。

This does not seem to be a WordPress installation.

この場合は、WordPressの設置ディレクトリに移動してから再実行します。

Bash
cd /path/to/wordpress
wp core version

レンタルサーバーによっては、SSHが使えない、またはWP-CLIが標準で用意されていないこともあります。その場合は、管理画面またはファイルから確認しましょう。

8-5. 表示されるバージョン情報が方法によって違う

管理画面、version.php、ソースコード、WP-CLIで表示されるバージョンが違う場合は、以下の可能性があります。

  • キャッシュが残っている

  • 別のWordPressを確認している

  • ステージング環境と本番環境を混同している

  • CDNが古いHTMLを配信している

  • 更新途中で処理が止まっている

  • ソースコード上のverがWordPress本体ではなくプラグインやテーマのバージョンを表している

もっとも信頼しやすいのは、管理画面、WP-CLI、またはwp-includes/version.phpで確認したWordPress本体の情報です。

ソースコード上の情報は参考程度に考えましょう。

9. WordPressのバージョン確認に関するよくある質問

ここでは、WordPressのバージョン確認に関してよくある質問に回答します。

9-1. WordPressの最新バージョンはどこで確認できる?

WordPressの最新バージョンは、以下で確認できます。

  • WordPress管理画面の「ダッシュボード > 更新」

  • WordPress.orgのダウンロードページ

  • WordPress.orgのリリースアーカイブ

  • WP-CLIのwp core check-update

WordPress.orgのリリースアーカイブでは、過去のリリースと最新リリースを確認できます。2026年6月時点では、WordPress 7.0が最新リリースとして掲載されています。

ただし、WordPressは継続的に更新されるため、実際に確認するときは公式サイトまたは管理画面で最新情報を確認してください。

9-2. スマホからでもバージョン確認できる?

スマホからでもWordPressのバージョン確認は可能です。

管理画面にログインできる場合は、スマホのブラウザでWordPress管理画面を開き、ダッシュボードやサイトヘルスを確認できます。

ただし、スマホ画面では表示領域が狭く、フッターや概要ボックスが見づらい場合があります。その場合は、以下の方法がおすすめです。

ツール > サイトヘルス > 情報

FTPアプリやレンタルサーバーのスマホ対応ファイルマネージャーを使えば、version.phpを確認することもできます。ただし、スマホでのファイル操作は誤タップのリスクがあるため、閲覧だけにとどめるのが安全です。

9-3. プラグインのバージョン確認方法は?

プラグインのバージョンは、管理画面から確認できます。

手順は以下です。

  1. WordPress管理画面にログインする

  2. 左メニューの「プラグイン」をクリックする

  3. 「インストール済みプラグイン」を開く

  4. 各プラグイン名の近くに表示されているバージョンを確認する

プラグインによっては、詳細リンクをクリックすると、作者情報や更新履歴、対応WordPressバージョンを確認できます。

WP-CLIが使える場合は、以下のコマンドでも確認できます。

Bash
wp plugin list

特定のプラグインだけ確認したい場合は、以下のようにします。

Bash
wp plugin list --name=plugin-slug

プラグインの不具合を調査するときは、WordPress本体のバージョンだけでなく、該当プラグインのバージョンも必ず確認しましょう。

9-4. PHPのバージョン確認方法は?

PHPのバージョンは、WordPress管理画面のサイトヘルスから確認できます。

手順は以下です。

  1. 管理画面にログインする

  2. 「ツール」をクリックする

  3. 「サイトヘルス」を開く

  4. 「情報」タブをクリックする

  5. 「サーバー」を開く

  6. PHPバージョンを確認する

レンタルサーバーの管理画面でもPHPのバージョンを確認・変更できることがあります。

SSHが使える場合は、以下のコマンドでも確認できます。

Bash
php -v

ただし、コマンドラインのPHPバージョンと、Webサーバー上でWordPressが実際に使っているPHPバージョンが異なる場合があります。WordPressの運用確認では、サイトヘルスやサーバー管理画面の情報を優先して確認しましょう。

9-5. WordPressのバージョンを隠すべき?

WordPressのバージョン情報は、外部に公開しないほうが望ましい場合があります。

理由は、古いバージョンを使っていることが分かると、攻撃者に狙われやすくなる可能性があるためです。

ただし、バージョンを隠すだけでは十分なセキュリティ対策にはなりません。重要なのは以下です。

  • WordPress本体を更新する

  • テーマとプラグインを更新する

  • 使っていないプラグインを削除する

  • 強いパスワードを使う

  • 二段階認証を導入する

  • 定期的にバックアップを取る

  • WAFやセキュリティプラグインを活用する

バージョン情報の非表示は、あくまで補助的な対策です。根本的には、古いWordPressを放置しないことが最も重要です。

9-6. 古いバージョンのままでも問題ない?

古いWordPressのまま運用することは、おすすめできません。

短期間であれば、プラグインやテーマの対応待ちのために更新を保留することはあります。しかし、長期間古いバージョンのまま放置すると、セキュリティや互換性のリスクが高まります。

特に以下のようなサイトでは、早めの更新計画が必要です。

  • 会社の公式サイト

  • ECサイト

  • 会員制サイト

  • 予約サイト

  • 問い合わせフォームがあるサイト

  • 個人情報を扱うサイト

  • 広告やSEOで集客しているサイト

更新が不安な場合は、いきなり本番サイトで実行するのではなく、バックアップを取り、ステージング環境で確認してから更新しましょう。

まとめ

WordPressのバージョン確認には、主に以下の方法があります。

方法向いているケース
管理画面で確認初心者、通常の運用時
サイトヘルスで確認WordPress本体だけでなくPHPやサーバー情報も見たいとき
version.phpで確認管理画面にログインできないとき
WP-CLIで確認SSHやコマンド操作に慣れているとき
ソースコードで確認外部から公開情報だけを参考として確認したいとき

もっとも簡単なのは、管理画面のダッシュボードやサイトヘルスから確認する方法です。管理画面にログインできない場合は、FTPやファイルマネージャーでwp-includes/version.phpを確認します。SSHやWP-CLIが使える場合は、wp core versionコマンドを使うと効率的です。

WordPressのバージョン確認は、単に数字を見るだけの作業ではありません。確認後に、最新版かどうか、PHPやプラグインとの互換性は問題ないか、更新前のバックアップは取れているかをチェックすることが大切です。

安全にWordPressを運用するためにも、定期的にバージョンを確認し、必要に応じてバックアップと検証を行ったうえで更新しましょう。