フリーランスの割合はどれくらい?働き方の実態・増加理由・将来性をわかりやすく解説

はじめに

「フリーランスの割合はどれくらいなのか」と調べている人の多くは、フリーランスという働き方が一般的になっているのか、自分も独立して大丈夫なのか、今後も需要が伸びるのかを知りたいのではないでしょうか。

結論から言うと、日本のフリーランスの割合は、調査の定義によって大きく変わります。政府系の狭い定義では就業者全体の約5%前後、広義の推計では約462万人、民間調査では1,000万人を超える規模として示されることもあります。つまり「フリーランス 割合」は、どの範囲までをフリーランスに含めるかで見え方が変わる数字です。

この記事では、日本のフリーランス人口や労働人口に占める割合、働き方の実態、増加している理由、海外との違い、今後の将来性までわかりやすく解説します。

1. フリーランスの割合はどれくらい?まず結論をわかりやすく解説

1-1. 日本のフリーランス人口と労働人口に占める割合

日本のフリーランスの割合は、代表的な調査をもとにすると「約5%前後から、広義では2割弱程度まで」と幅があります。

内閣府の「政策課題分析シリーズ17」では、フリーランス相当の働き方をする人は306万人〜341万人程度、全就業者に占める割合は4.6%〜5.1%と推計されています。その内訳は、本業フリーランスが約3%、副業フリーランスが約2%です。

一方、内閣府が引用している内閣官房の2020年調査では、フリーランスの人数は462万人程度、そのうち本業が214万人程度、副業が248万人程度とされています。 2025年平均の日本の労働力人口は7,004万人なので、462万人を単純に割ると、労働力人口に対する割合は約6.6%です。

さらに、ランサーズの「フリーランス実態調査 2024年」では、2024年のフリーランス人口は1,303万人、経済規模は20兆3,200億円とされています。これは副業、すきまワーク、社員一人の法人なども含めた広い定義のため、政府系の推計よりかなり大きな数字になります。

つまり、フリーランスの割合を一言でまとめるなら、狭義では「20人に1人程度」、広義では「働く人の中でかなり身近な選択肢になっている」と考えるのが実態に近いでしょう。

1-2. 調査によってフリーランスの割合が異なる理由

フリーランスの割合が調査によって異なる最大の理由は、「フリーランス」の定義が統一されていないためです。

たとえば、ある調査では「実店舗がない」「従業員を雇っていない」「農林水産業を除く」「業務委託で収入を得ている」といった条件で絞り込みます。一方、別の調査では、会社員として働きながら副業で業務委託案件を受けている人、スキマ時間にプラットフォーム経由で仕事をする人、一人法人として活動する人まで含めます。

そのため、フリーランスの割合を見るときは、数字そのものよりも「専業だけなのか」「副業も含むのか」「個人事業主だけなのか」「一人法人も含むのか」を確認することが大切です。

1-3. 「専業フリーランス」と「副業フリーランス」で割合は変わる

フリーランスには、大きく分けて専業フリーランスと副業フリーランスがあります。

専業フリーランスは、会社に雇用されず、フリーランスとしての仕事を主な収入源にしている人です。エンジニア、デザイナー、ライター、コンサルタント、カメラマン、動画編集者、美容師、配送ドライバーなど、職種は多岐にわたります。

副業フリーランスは、会社員やパート・アルバイトなどの本業を持ちながら、業務委託で案件を受ける人です。内閣官房の2020年推計では、本業フリーランス214万人に対して、副業フリーランスは248万人程度とされており、副業側の人数のほうが多いという結果になっています。

このように、フリーランスの割合は「独立している人だけ」を見るのか、「会社員の副業も含める」のかで大きく変わります。

1-4. 個人事業主・自営業・ギグワーカーとの違い

フリーランス、個人事業主、自営業、ギグワーカーは似ていますが、意味は少しずつ違います。

個人事業主は、税務署に開業届を出して個人で事業を営む人を指します。フリーランスは働き方を表す言葉であり、開業届の有無にかかわらず、企業や個人から案件単位で仕事を受ける人を広く指します。

自営業はさらに広い言葉で、店舗を構える飲食店主や小売業者なども含まれます。ギグワーカーは、単発・短時間の仕事をアプリやプラットフォーム経由で受ける人を指すことが多く、フードデリバリー配達員やスポット業務を行う人などが代表例です。

なお、フリーランス・事業者間取引適正化等法では、「業務委託の相手方である事業者であって、従業員を使用しないもの」がフリーランスとして説明されています。

2. フリーランスの割合から見る日本の働き方の実態

2-1. フリーランス人口の推移と市場規模

日本のフリーランス市場は、長期的には拡大傾向にあります。ランサーズの2024年調査では、2024年のフリーランス人口は1,303万人、経済規模は20兆3,200億円で、10年前と比較すると人口は39.1%増、経済規模は38.8%増とされています。

ただし、2021年はコロナ禍によるリモートワーク普及やオンライン案件の拡大でフリーランス人口が急増した時期でもあります。ランサーズの2021-2022年版調査では、広義のフリーランス人口は1,577万人、経済規模は23.8兆円と発表されていました。

つまり、短期的には増減があるものの、長期的にはフリーランスという働き方が社会に浸透していると言えます。

2-2. 専業・副業・すきまワーカーなど働き方別の実態

現在のフリーランスは、昔ながらの「独立して一人で仕事をする人」だけではありません。

代表的な働き方には、専業フリーランス、副業フリーランス、複業フリーランス、すきまワーカー、ギグワーカー、一人法人などがあります。特に副業やすきまワークは、会社員が収入源を増やしたり、自分のスキルを試したりする手段として広がっています。

そのため、フリーランスの割合が増えているからといって、全員が会社を辞めて独立しているわけではありません。むしろ「会社員+副業」「育児や介護と両立しながら業務委託」「定年後に経験を活かして受託」など、複数の働き方が混在しているのが実態です。

2-3. 年代別に見るフリーランスの割合

年代別に見ると、フリーランスは若年層だけの働き方ではありません。20代は副業やスキル習得を目的に始める人が多く、30代〜40代は実務経験を活かして独立する人が増えます。50代以降では、専門性や人脈を活かした独立、定年後のセカンドキャリアとしてのフリーランスも見られます。

マイナビの2025年調査では、フリーランスという働き方への満足度は59.6%で、私生活との両立や仕事内容への満足度が高い一方、収入への不満度は42.4%と最も高い結果でした。 年代に関係なく、自由度と収入の安定性のバランスが大きなテーマになっています。

2-4. 職種別に見るフリーランスが多い分野

フリーランスが多い職種は、IT、クリエイティブ、専門業務、営業、講師、配送、生活関連サービスなど幅広い分野に広がっています。

公正取引委員会などの資料でも、営業、講師・インストラクター、建設・現場作業、デザイン・コンテンツ制作、配送・配達など多様な業種でフリーランスとして働く実態が示されています。

近年は特に、エンジニア、Webデザイナー、動画編集者、Webライター、マーケター、コンサルタント、生成AI活用支援、オンライン講師など、デジタル領域の案件が目立ちます。一方で、軽貨物配送、美容、建設、介護、インストラクターなど、現場型のフリーランスも少なくありません。

2-5. 会社員・派遣・アルバイトとの違い

会社員、派遣社員、アルバイトは、基本的に雇用契約に基づいて働きます。勤務時間、業務内容、給与、社会保険、労働時間管理などについて、労働法上の保護を受けやすい働き方です。

一方、フリーランスは業務委託契約や請負契約、準委任契約などで働くことが多く、成果物や業務の提供に対して報酬を受け取ります。働く時間や場所を自分で決めやすい反面、社会保険、税金、営業、契約管理、トラブル対応も自分で行う必要があります。

つまり、フリーランスは自由度が高い代わりに、事業者としての責任も大きい働き方です。

3. 海外と比較した日本のフリーランスの割合

3-1. アメリカなど海外ではフリーランスの割合が高い傾向

海外、とくにアメリカではフリーランスの割合が高い傾向があります。Upworkの「Freelance Forward 2023」では、アメリカの労働力人口の38%、6,400万人が過去1年にフリーランス業務を行ったとされています。

また、同調査では、Gen Zの52%、ミレニアル世代の44%がフリーランス業務を行ったとされ、若い世代ほどフリーランス的な働き方を取り入れている様子がうかがえます。

日本の政府系推計が約5%前後であることを考えると、アメリカのほうがフリーランスの割合はかなり高いと言えます。

3-2. 日本でフリーランス化が進み始めている背景

日本でもフリーランス化は進み始めています。その背景には、リモートワークの普及、副業解禁、企業の人材不足、デジタル案件の増加、個人のキャリア観の変化があります。

特に、クラウドソーシングやSNS、エージェントサービス、オンライン商談ツールの普及により、個人が企業と直接つながりやすくなりました。以前は独立に人脈や営業力が不可欠でしたが、現在はスキルと実績を見える化できれば、オンライン上でも案件を獲得しやすくなっています。

3-3. 海外と日本で働き方の自由度・制度に差がある理由

海外と日本でフリーランスの割合に差がある理由には、雇用慣行や社会保障制度の違いがあります。

日本では長く、正社員として一社に勤める働き方が安定の象徴とされてきました。社会保険、退職金、住宅ローン審査、福利厚生なども会社員を前提に設計されている部分が多く、独立への心理的ハードルが高い傾向があります。

一方、アメリカでは雇用の流動性が高く、個人が複数の仕事を組み合わせる働き方が比較的受け入れられています。ただし、海外でもフリーランスは医療保険や所得保障などの課題を抱えており、自由度が高いから必ず安定しているとは限りません。

4. フリーランスの割合が増えている理由

4-1. リモートワークやオンライン受注の普及

フリーランスの割合が増えている大きな理由は、リモートワークとオンライン受注の普及です。

Web制作、システム開発、デザイン、ライティング、動画編集、マーケティング、カスタマーサポート、オンライン秘書などは、パソコンとインターネット環境があれば受注しやすい仕事です。企業側も、常に社員を採用するのではなく、必要なタイミングで外部人材に依頼する選択肢を持つようになりました。

場所に縛られない働き方が広がったことで、地方在住者、育児中の人、介護と両立したい人、海外在住者などもフリーランスとして働きやすくなっています。

4-2. 副業解禁により会社員のフリーランス化が進んだ

副業を認める企業が増えたことも、フリーランスの割合を押し上げる要因です。

会社員がいきなり退職して独立するのはリスクが高いですが、副業であれば本業の収入を維持しながら、スキルの市場価値を試せます。副業ライター、副業デザイナー、副業エンジニア、副業コンサルタントなどは、独立前の準備段階としても一般的になっています。

副業から始めて、案件単価や継続案件が増えた段階で専業フリーランスに移行する人もいます。

4-3. 企業が外部人材を活用する機会が増えている

企業側にも、フリーランスを活用するメリットがあります。

新規事業、Webマーケティング、システム開発、採用広報、SNS運用、資料作成、動画制作など、専門スキルが必要な業務は増えています。しかし、すべてを正社員で採用するのは時間もコストもかかります。

そこで、必要なスキルを持つフリーランスに業務単位で依頼する企業が増えています。人材不足が続く中、フリーランスは企業にとっても重要な外部戦力になっています。

4-4. 働き方やキャリア観が多様化している

「一社で定年まで働く」だけがキャリアではない、という考え方が広がっています。

自分の得意分野で働きたい、働く時間や場所を選びたい、育児や介護と両立したい、複数の収入源を持ちたい、会社の看板ではなく個人の名前で仕事をしたい。こうした価値観の変化が、フリーランスの割合を押し上げています。

内閣官房の調査でも、フリーランスを選択した理由として「自分の仕事のスタイルで働きたいため」が約6割、「働く時間や場所を自由にするため」が約4割と示されています。

4-5. 生成AIやデジタルツールの普及による影響

生成AIやデジタルツールの普及も、フリーランスの働き方に大きな影響を与えています。

文章作成、画像生成、資料作成、リサーチ、データ分析、コード補助、動画編集などの作業は、AIによって効率化しやすくなりました。これにより、一人で対応できる業務範囲が広がり、小規模なフリーランスでも高い生産性を出しやすくなっています。

一方で、ランサーズの2024年調査では、言語生成AIの活用率は3割以下、画像生成AIは2割以下、動画生成AIは約1割にとどまっています。AI活用の有無が、今後の案件獲得や単価に影響する可能性があります。

5. フリーランスとして働く人のリアルな実態

5-1. フリーランスの平均年収・収入のばらつき

フリーランスの収入は、平均だけでは実態をつかみにくいのが特徴です。高収入の人もいれば、副業として月数万円だけ稼ぐ人もいるため、収入のばらつきが大きくなります。

マイナビの2025年調査では、専業フリーランスの年間収入平均は528.1万円でした。一方で、直近1年間で収入が0円だった月がある人は32.4%にのぼり、月収の振れ幅が大きいことも示されています。

また、ランサーズの2024年調査では、年収99万円以下の層が約7割を占めるとされています。これは副業系・複業系の人が多く含まれるためで、低収入の人が多いというよりも「本業以外の収入としてフリーランスをしている人も多い」と見る必要があります。

5-2. 案件獲得の方法と継続受注の難しさ

フリーランスの案件獲得方法には、人脈、過去の取引先、クラウドソーシング、エージェント、SNS、紹介、直接営業、ポートフォリオサイトなどがあります。

フリーランス協会の「フリーランス白書2025」では、最も稼げる獲得経路として「人脈」「過去・現在の取引先」「エージェントサービス」が上位に挙げられています。

案件を獲得するだけでなく、継続受注につなげることも重要です。納期を守る、報連相を徹底する、期待以上の提案をする、成果を数値で示すなど、信頼を積み上げる力が収入の安定につながります。

5-3. 労働時間・働く場所・自由度の実態

フリーランスは、働く時間や場所を自由に選びやすい一方で、完全に自由というわけではありません。

クライアントとの打ち合わせ、納期、修正対応、緊急対応、請求処理、営業活動などがあるため、自己管理ができないと長時間労働になりやすい面もあります。特に専業フリーランスは、仕事をしていない時間も営業、学習、経理、情報発信に使うことが多く、オンとオフの境界が曖昧になりがちです。

自由度を活かすには、スケジュール管理、単価設定、断る力、休む日を決める習慣が必要です。

5-4. 社会保険・税金・確定申告の負担

会社員の場合、所得税や住民税、社会保険料の手続きは会社が代行してくれる部分が多くあります。しかし、フリーランスは原則として自分で管理します。

国民健康保険、国民年金、所得税、住民税、個人事業税、消費税、インボイス制度、経費管理、請求書発行、確定申告など、事業者としての手続きが必要です。会計ソフトや税理士を活用すれば負担は軽減できますが、最低限の知識は欠かせません。

税金や保険を後回しにすると、資金繰りが苦しくなる原因になります。売上から一定割合を税金用に分けておくことが大切です。

5-5. フリーランスが抱えやすい不安や悩み

フリーランスが抱えやすい悩みは、収入の不安定さ、案件獲得の難しさ、社会的信用、孤独感、契約トラブル、病気やケガのリスクです。

内閣官房の調査では、フリーランスとして働く上での障壁として「収入が少ない・安定しない」と回答した人が59.0%にのぼりました。 また、事業者から業務委託を受けて働くフリーランスのうち、1社のみと取引している人は40.4%で、取引先とのトラブルを経験したことがある人も37.7%とされています。

フリーランスは自由な働き方である一方、リスク管理が重要な働き方でもあります。

6. フリーランスの割合は今後も増える?将来性を解説

6-1. フリーランス市場が今後も拡大すると考えられる理由

フリーランス市場は、今後も一定程度拡大すると考えられます。

理由は、企業の人材不足が続くこと、専門スキルを必要とする業務が増えること、リモートワークが定着したこと、副業が一般化していること、個人がオンラインで仕事を受けやすくなったことです。

特に、IT、AI、マーケティング、クリエイティブ、コンサルティング、教育、地方企業のDX支援などは、フリーランスの需要が伸びやすい領域です。

6-2. フリーランス新法など制度整備による影響

2024年11月1日には、フリーランス・事業者間取引適正化等法が施行されました。この法律は、フリーランスと発注事業者間の取引の適正化、フリーランスの就業環境の整備を目的としています。

厚生労働省の説明では、発注事業者に対し、業務委託時の取引条件の明示、給付受領日から原則60日以内の報酬支払い、ハラスメント対策の体制整備などが義務付けられています。

制度整備が進むことで、フリーランスが働きやすくなり、企業側も外部人材を活用しやすくなる可能性があります。マイナビの2025年調査では、フリーランス新法が「働きやすさの向上」に寄与していると感じる人は41.7%でした。

6-3. 需要が伸びやすい職種・スキル

今後需要が伸びやすいのは、専門性があり、成果が見えやすく、AIやツールを活用して生産性を高められる職種です。

具体的には、エンジニア、AI活用支援、データ分析、Webマーケティング、SEO、広告運用、動画制作、デザイン、UI/UX、ライティング、SNS運用、営業支援、採用支援、業務改善コンサルティング、オンライン講師などが挙げられます。

ただし、単純作業や低単価案件はAIや海外人材との競争が激しくなりやすいため、専門性、提案力、業界理解を掛け合わせることが重要です。

6-4. AI時代にフリーランスが生き残るために必要な力

AI時代のフリーランスに必要なのは、AIに代替されないことではなく、AIを使いこなして価値を高めることです。

たとえば、ライターなら単に文章を書くのではなく、読者理解、SEO設計、取材、編集、専門知識を組み合わせる必要があります。デザイナーなら、見た目の制作だけでなく、ブランド設計やユーザー体験を考える力が求められます。エンジニアなら、コードを書く力に加えて、要件定義や課題解決力が重要になります。

AIで作業時間を短縮し、人間にしかできない判断、企画、コミュニケーション、責任ある提案に時間を使える人ほど、将来性が高くなります。

6-5. 今後フリーランスに求められる働き方

今後のフリーランスには、単発案件をこなすだけでなく、継続的に価値を提供する働き方が求められます。

具体的には、専門分野を明確にする、実績を公開する、複数の収入源を持つ、契約条件を確認する、単価交渉を行う、学習を続ける、クライアントと対等な関係を築くことが重要です。

フリーランスの割合が増えるほど、競争も激しくなります。だからこそ「何でもできます」ではなく、「この課題なら自分に任せてください」と言える専門性が必要です。

7. フリーランスになるべき?割合だけでは判断できない注意点

7-1. フリーランスに向いている人の特徴

フリーランスに向いている人には、いくつかの共通点があります。

自分で計画を立てて動ける人、学習を続けられる人、納期を守れる人、コミュニケーションが丁寧な人、収入の波に備えられる人、営業や交渉を前向きに捉えられる人は、フリーランスに向いています。

また、専門スキルだけでなく、クライアントの課題を理解し、成果につながる提案ができる人は継続案件を獲得しやすくなります。

7-2. フリーランスに向いていない人の特徴

一方で、指示がないと動けない人、収入が不安定になることに強いストレスを感じる人、自己管理が苦手な人、営業や契約確認を避けたい人には、フリーランスは負担が大きいかもしれません。

フリーランスは、仕事そのものだけでなく、請求、経理、契約、営業、学習、トラブル対応まで自分で行う必要があります。自由な働き方に見えても、実際には事業を運営する力が求められます。

7-3. 会社員のまま副業から始める選択肢

いきなり独立するのが不安な場合は、会社員のまま副業から始めるのがおすすめです。

副業で案件を受けると、自分のスキルが市場で通用するか、どのくらいの単価で受注できるか、継続案件を得られるかを確認できます。さらに、実績やポートフォリオを作れるため、独立後の営業にも役立ちます。

フリーランスの割合が増えているからといって、すぐに会社を辞める必要はありません。副業で試し、収入と生活の見通しが立ってから独立するほうが安全です。

7-4. 独立前に確認すべき収入・スキル・生活費

独立前には、最低でも次の3つを確認しましょう。

まず、現在のスキルで継続的に案件を受けられるか。次に、月に必要な生活費はいくらか。最後に、売上が減った場合に何カ月耐えられる貯金があるかです。

フリーランスは売上から税金、保険料、経費を支払う必要があるため、売上金額がそのまま手取りになるわけではありません。独立前には、生活費の6カ月分程度の貯金を用意しておくと安心です。

7-5. 失敗を避けるために準備しておきたいこと

失敗を避けるには、独立前に準備をしておくことが重要です。

具体的には、ポートフォリオを作る、実績を整理する、見積書や請求書の作り方を学ぶ、契約書を確認できるようにする、複数の案件獲得経路を持つ、税金や保険の基礎を学ぶ、相談できる同業者や専門家を見つけることです。

特に、取引条件を曖昧にしたまま仕事を始めると、報酬未払い、修正回数の増加、納期トラブルにつながります。契約前に、業務範囲、報酬、納期、支払日、修正回数、著作権の扱いを確認しましょう。

8. フリーランスを目指す人が今からできる準備

8-1. まずは副業で案件を受けてみる

フリーランスを目指すなら、まずは副業で小さな案件を受けてみましょう。

クラウドソーシング、スキルシェアサービス、SNS、知人紹介、エージェントなどを使えば、未経験でも受けやすい案件を探せます。最初から高単価を狙うよりも、納品経験を積み、クライアントとのやり取りに慣れることが大切です。

副業で月5万円、10万円、20万円と収入を増やせるようになると、独立の判断もしやすくなります。

8-2. ポートフォリオや実績を作る

フリーランスにとって、ポートフォリオは営業資料です。

デザイナーなら制作物、ライターなら記事実績、エンジニアなら開発実績、マーケターなら改善事例、コンサルタントなら支援内容を整理しましょう。公開できない実績が多い場合は、架空案件や自主制作でも構いません。

重要なのは、「何ができるか」だけでなく、「どんな課題をどう解決したか」を伝えることです。

8-3. 案件獲得サービスや人脈を活用する

案件獲得には、サービスと人脈の両方を活用しましょう。

クラウドソーシングは初心者でも始めやすく、エージェントは高単価案件や長期案件につながりやすい傾向があります。SNSやブログで専門性を発信すれば、直接依頼につながることもあります。

また、過去の職場、取引先、友人、勉強会、オンラインコミュニティから仕事につながるケースも少なくありません。人脈は単なる営業先ではなく、信頼を積み上げる資産です。

8-4. 税金・保険・契約の基礎知識を身につける

フリーランスになる前に、税金、保険、契約の基礎は必ず身につけましょう。

開業届、青色申告、経費、インボイス制度、国民健康保険、国民年金、所得税、住民税、請求書、契約書、秘密保持契約など、最低限知っておくべきことは多くあります。

すべてを完璧に覚える必要はありませんが、わからないまま放置しないことが大切です。必要に応じて税理士、弁護士、社労士、行政の相談窓口などを活用しましょう。

8-5. 継続的に収入を得るためのスキルアップ方法

継続的に収入を得るには、スキルアップが欠かせません。

おすすめは、現在のスキルに隣接スキルを掛け合わせることです。たとえば、ライターならSEO、取材、編集、AI活用。デザイナーならUI/UX、マーケティング、ブランディング。エンジニアならクラウド、セキュリティ、要件定義。動画編集者なら企画、台本、SNS運用まで広げると単価を上げやすくなります。

「作業者」から「課題解決者」へ移行することが、フリーランスとして長く生き残るポイントです。

9. フリーランスの割合に関するよくある質問

9-1. 日本のフリーランスは全体の何割ですか?

政府系の狭い定義では、日本のフリーランスは就業者全体の約5%前後です。内閣府の推計では、フリーランス相当の働き方をする人は306万人〜341万人程度、全就業者に占める割合は4.6%〜5.1%とされています。

一方、内閣官房の2020年推計では462万人程度で、2025年の労働力人口7,004万人を基準に単純計算すると約6.6%です。民間調査では、副業やすきまワーカーを含めて1,000万人超とされる場合もあります。

9-2. フリーランス人口は増えていますか?減っていますか?

長期的には増加傾向と見られます。ただし、コロナ禍のような特殊要因によって短期的に大きく増減することがあります。

ランサーズの2024年調査では、2024年のフリーランス人口は1,303万人で、10年前と比べて39.1%増加しています。一方、2021年はリモートワーク普及の影響で1,577万人まで増えたため、直近ではそのピークからは減少しています。

9-3. フリーランスが多い職種は何ですか?

フリーランスが多い職種は、IT、デザイン、ライティング、動画制作、マーケティング、コンサルティング、講師、営業、配送、建設、美容などです。

公正取引委員会などの資料でも、営業、講師・インストラクター、建設・現場作業、デザイン・コンテンツ制作、配送・配達など、多様な業種でフリーランスが働いていることが示されています。

9-4. フリーランスと個人事業主の違いは何ですか?

フリーランスは働き方を表す言葉で、個人事業主は税務上の区分に近い言葉です。

開業届を出して個人で事業を営む人は個人事業主です。一方、フリーランスは、開業届の有無にかかわらず、企業や個人から案件単位で仕事を受ける働き方を指します。個人事業主として活動するフリーランスもいれば、一人法人として活動するフリーランスもいます。

9-5. 会社員からフリーランスになる人は今後も増えますか?

会社員からフリーランスになる人は、今後も一定数増えると考えられます。

副業解禁、リモートワーク、オンライン案件、外部人材活用、生成AIの普及により、会社員のままフリーランス的に働く人が増えています。いきなり独立する人だけでなく、副業で案件を受け、実績と収入が安定してから専業に移る人も増えるでしょう。

ただし、フリーランスの割合が増えているからといって、誰にとっても独立が正解とは限りません。まずは副業で試し、自分のスキル、収入、生活費、リスク許容度を確認することが大切です。

まとめ

フリーランスの割合は、調査の定義によって大きく変わります。政府系の狭い定義では就業者全体の約5%前後、内閣官房の広義推計では462万人程度、民間調査では1,303万人規模とされています。

この差は、専業フリーランスだけを見るのか、副業フリーランスやすきまワーカー、一人法人まで含めるのかによって生まれます。そのため、「フリーランス 割合」を調べるときは、数字だけでなく定義を見ることが重要です。

日本では、リモートワーク、副業解禁、企業の外部人材活用、生成AIやデジタルツールの普及により、フリーランスという働き方は今後も身近になっていくでしょう。一方で、収入の不安定さ、案件獲得、社会保険、税金、契約トラブルなどの課題もあります。

フリーランスを目指すなら、割合の増加だけを見て判断するのではなく、副業から始めて実績を作り、生活費や税金、契約の知識を整えたうえで、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。